OFFICIAL ACCOUNT公式アカウント
  • facebook
  • X
  • instagram
K+nit 移住相談 CONTACTCONTACT
様々な個性が生かされる、誰もが輝く共生社会への一歩。

FEATURE

様々な個性が生かされる、誰もが輝く共生社会への一歩。

様々な個性が生かされる、誰もが輝く共生社会への一歩。

“好き”や興味を通じて、多様なひとが地域でゆるやかにつながる

2022.03.20

フェニックス総合クリニックをはじめ、介護や障がい福祉の施設、健康づくりや子育て支援のサービスなど、各務原市鵜沼で、福祉に関する事業を幅広く手がけるフェニックスグループ。そんなフェニックスグループが現在注力しているのが「つながる街・GOZARE(ゴザーレ)プロジェクト」(以下、GOZARE)だ。年齢や性別、障がいの有無などに関わらず、誰もが安心して、つながりあって暮らせる“持続可能な地域共生社会”の実現を目指している。現在は、マルシェの開催などを通じて、あらゆる人が緩やかに関わり、貢献し合い、尊敬し合う関係を地域の中で作ろうとしている。今回は、GOZAREの中でも積極的に活動している、渡邉誠さん、佐々木善隆さん、松田紗希さん、井上直子さん、守田笙馬さんから、「カフェGA楽」にてお話を伺った。

―まずは自己紹介をお願いします。

渡邉:悠桜窯(ゆうおうがま)という窯元をやっています。陶器を自分で作り、イベントなどで販売をしていたのですが、コロナでちょっと手持ちぶさたになりまして。そんな時にGOZAREに声をかけていただき、参加しています。GOZAREでは、陶器の制作はもちろん、色々なことに取り組んでいます。

佐々木:ここからすぐ近くの岐阜各務野高校で教員をしています。担当教科は福祉です。これからの“地域共生社会”の時代には、子どもたちが学校だけでなく地域とつながることが大切だと感じて、GOZAREプロジェクトに参加しています。

佐々木善隆さん

松田:普段は主婦をしています。子どもが参加できるボランティアを探していてフェニックスさんに相談したら、ちょうど「子どもが活躍できる場を提供できるよ」とGOZAREの話を聞いて、参加するようになりました。子どもたちが気軽に取り組めるボランティアの場を作って、その情報を発信しています。あとはGOZAREについてSNSでの発信もしています。

井上:インテリアプランナーで、愛知県から通っています。インテリアプランナーは夢を形にする仕事なので、GOZAREでも来てくれる人にどう楽しんでもらうかを色々と考えて、自分の特技や趣味を生かして活動しています。

守田:普段はフェニックスグループ「VIVAローゼ」で障がいを持った方々の就労に関する支援・サポートを行っています。以前は別の会社でグラフィックデザイナーとして働いていましたが、よりマルチに活躍したいと思っていたところ、GOZAREから誘われてフェニックスグループに入社しました。プロジェクトの中では、皆さんの思いをまとめて、イベントのチラシなどを作成しています。自分がそれまで知らなかったことを日々吸収できて、楽しいです!

−渡邉さんと井上さんは、活動の幅が広いようですが、具体的にどんなことをされているんですか?

渡邉:自ら作った陶器をマルシェで販売したり、看板などのDIYをしたり、色々とやっています。それと、実は元料理人なのでマルシェで鰻を焼いたりなんかも。半分裏方みたいな感じですね(笑)。他にも、高齢の方向けに陶芸教室をしたり、学童の子どもたちに夏休みに陶器のマグネットづくりの教室もやっています。

井上:私もお茶会をしたり、クレープ屋さんをやったり、地域の方の作品を展示する企画もしています。初めはGOZAREの趣旨もよく分かっていなかったのですが、イベントの穴を埋めるようにお手伝いするうちに段々と道が見えてきました。

−佐々木さんと松田さんは子どもたちが地域と関わるきっかけを作っていますが、子どもたちの反応はいかがでしょう?

佐々木:岐阜各務野高校にはビジネス科、情報科、福祉科があるのですが、それぞれ科の特色を活かして3学科による協働の学習を進めています。この「カフェGA楽」ではシェフに手伝っていただいて、生徒が商品開発や販売に挑戦しました。情報科では販売促進の動画作成もしています。生徒たちはコロナでなかなか外に出る機会がないので、純粋に人と関わったり、誰かに喜んでもらう経験ができて楽しそうです。

松田:私は、マルシェに2回参加させてもらいました。1回目は、障がいのある方が作ったものがコロナ禍で売る機会がないので、子どもたちにマルシェで販売してもらいました。2回目は「こども縁日」をやって、子どもたちにお店番をお願いしました。やってみて感じたのは、ボランティアに参加してくれた子も、遊びに来てくれた子も「楽しいことに飢えている」ということです。ボランティアは毎回「これを手伝ってくれる人」と内容を明確にして募集しています。この体験を通じて「ボランティアは簡単にできる」と子どもたちに知ってもらえたらといいなと思います。

松田紗希さん

−GOZAREプロジェクトとしてこのメンバーが集まったのは1年ほど前とお聞きしました。みなさん今日も集まった時から和気あいあいとされていましたが、普段から関わることが多いんですか?

松田:子どもたちのボランティアの中では、佐々木先生にお願いして各務野高校の生徒さんに子どもたちの面倒を見てもらうこともありました。高校生がいると親たちはすごく助かりますね!高校とのつながりができたのも、GOZAREのおかげだなと思います。

井上:私も、GOZAREで若い人や色々な方と関わることがとても楽しくて、いい刺激になっています。毎週オンラインでミーティングをしていますが、今はどこでもミーティングできるのがいいですよね。守田さんにもインターネットやSNSのことを教えてもらって、新しいことを色々学んでいます。年上だからって偉そうにするのではなく、自分たちが持っているものを使ってもらうこと、お互いに生かし合うことが大切ですね。

守田:私もGOZAREを通じて多種多様な業種の方と関わって、その中で自分が活動できているのがすごく面白くて、刺激になっています。こういうコミュニティがもっと広がっていくといいですね。各務野高校の情報科の生徒たちにもデザインを教えたりできるといいなと思います。

守田笙馬さん

松田:GOZAREは本当に“やりたいことをやっていい”プロジェクトなので、ゆるく地域のために活動できるのがいいなと思います。あとは利益が目的でなく、みんな“地域のため”という想いがあるのがすごくいいですよね。

佐々木:ギブアンドテイクすぎないところも、学校としてはやりやすくてありがたいです。

渡邉:「多業種」というのがいいのかもしれないね。色々な仕事をしている人、特技を持つ人が集まって、やっていることは個々で違っていても、どこか接点があるというか。

−取り組む内容は違っていても目指しているところは一緒だと、共感して、協力しあえますよね。
   みなさんのお話を聞いていると、マルシェでの活動が印象的ですが、GOZAREの中心的な取り組みになるのでしょうか?

渡邉:どちらかというとマルシェの取り組みはつながりづくりのきっかけで、ヒントかな。日常生活につながりを落とし込んでいくことが今後していきたいことです。それを実現するのが、「ゴザーレの杜」の構想。

−「ゴザーレの杜」(以下、杜)は、自然に寄り添う形でカフェや保育園、交流スペース、学習スペース、広場などを必要に応じて整備していく予定の地域の交流拠点で、何もない空き地の土壌を、まず自然が健全に育つ土壌に改善して、その上で苗木を植えて育てていくことになっているとお聞きしました。

松田:4月3日には植樹祭を行う予定で、SNSでどんな木を植樹したらいいか話し合っています。子どもたちの夢も膨らんでいて、その様子を見ていても楽しそうです。

渡邉:植樹祭があって、ようやくこのプロジェクトの一段目に立つような感じですね。本当の森は子どもだけではなかなか行けないけれど、この杜は安心して通える場所になるといいなあ。

井上:これまでは土の中にもぐって活動していた感じで、ようやくちょっと頭が出てきましたよね。

渡邉:杜ができたら、今取り組んでいる高齢者や子ども向けの陶芸教室を、散歩がてら日常的に立ち寄れるようにしたいですね。杜は広いので、ログハウスの建物が点在して、その中の一つで陶芸を教えられたら面白いだろうなあ。あとは杜の一角にDIYでピザ窯やウッドデッキのスペースを作って、子どもが集まるような小さなカフェもできたらいいね。井上さんは「野点をしたい」って話しているよね。

渡邉誠さん

井上:渡邉さんが作ったお茶碗を使って、ウッドデッキで野点ができたらいいですよね。

渡邉:みんな、それぞれの夢を杜に託していますね。

佐々木:生徒に直接「地域に関心を持って」と言っても、なかなか難しいので、杜の中で渡邉さんが作るおいしいものを食べたり、部活動の生徒が井上さんの野点や作品の展示に参加したり、自然と関心のあることを通じて地域とつながることができればいいなと思います。「そういえば高校時代に地域で関わったことが楽しかったな」と思い出すと、大人になってからどこかで地域と関わるきっかけになるかもしれません。

井上:そういうきっかけが、地域のまとまりを作るかもしれませんよね。

松田:今は学校でやれることがどんどん縮小していて、子どもたちが外に出ることが難しくなっています。でも、一方で最近は「地域共生社会」や「SDGs」が色々なところで言われているので、こういう動きを利用できればと思います。

井上:この流れをいい機会にしていきたいですね。良いまちになれば、若い人も気兼ねなく来られるようになると思います。各務原市は地域や周りの人のことがほどよく把握できて、なんとなく顔が見えるのが私にはすごく過ごしやすいので、将来的には愛知から各務原市に移住できたらと思います。

井上直子さん

松田:子どもたちにはこの杜で、色々なものに出会って、学んで、遊んで、思い出をたくさん作って大人になってほしいです。そのために、渡邉さんや井上さんのような大人が手伝ってくれるのがとてもありがたいですね。

渡邉:GOZAREの活動がこれから二段目、三段目と次のステップに進んでいって、もっと良いまちになっていけば、井上さんみたいに新たに各務原市への移住を考える人も増えていくでしょうね。

つながる街・GOZARE(ゴザーレ)プロジェクト

各務原市・鵜沼で医療・介護・障がい福祉・子育てなど多様な福祉事業を展開するフェニックスグループが2019年秋より始動したプロジェクト。
子どもから高齢者まで、障がいのあるなしに関わらず、誰もが安心してつながりあえる、誰でも“ゴザーレ”な地域共生社会を目指しています。
様々な経歴、職種、特技を持つ人が集まってマルシェなどを行うほか、この春からは地域共生社会を目指す拠点「ゴザーレの杜(もり)」づくりにも着手。
自然と人が共生し、地域の方が日常的に交流できる施設やカフェができる予定です。超高齢社会を迎える2025年の完成を目指しています。

最新の情報はこちら

  • シェアする
2022.03.20

WRITER PROFILE

株式会社リトルクリエイティブセンター LITTLE CREATIVE CENTER Inc.

こんにちは!株式会社リトルクリエイティブセンターです。岐阜市にあるデザイン会社で、デザイン業務や編集・出版を中心に活動しています。また、東京・日比谷でアンテナショップ「岐阜トーキョー」を運営し、首都圏で岐阜を編集して情報発信しています。2020年春に各務原市と連携協定を締結。首都圏に向けてまちの魅力を一緒に発信していきます。

OFFICIAL ACCOUNT公式アカウント
  • facebook
  • instagram
Page Top