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各務原の日常にアートを。ART LABO CHOPSTICKSが描く未来。

FEATURE

各務原の日常にアートを。ART LABO CHOPSTICKSが描く未来。

各務原の日常にアートを。ART LABO CHOPSTICKSが描く未来。

写真、陶芸、絵画、デッサン。
アートを体験し、感性を磨く実験的なアート講座。

2021.07.21

2021年3月、各務原が誇る2つの公園「学びの森」と「市民公園」を繋ぐように誕生した複合施設「KAKAMIGAHARA PARK BRIDGE(以下、KPB)」。大人も子どもも心身ともに開放され、心地よい空気が流れるこの施設で、一風変わったアート講座「ART LABO CHOPSTICKS(以下、アートラボ)」が開催されている。アートラボは技術を学び、成果物を残すだけの場所ではない。参加者はアーティストである講師とともに、アートを体験し、感性を磨く。20年先を見据えて構想され、これからの各務原のまちの文化を育む場として誕生したKPBで、今何が始まっているのか。アートラボをプロデュースする小野惇貴さん、講師の高田沙織さん、浅野孝之さん、澤田摩耶さん、水野鈴乃さんに取り組みの背景と、彼らが描く各務原におけるアートの未来を伺った。

写真左から小野惇貴さん、講師の高田沙織さん、浅野孝之さん、澤田摩耶さん、水野鈴乃さん。

―最初に自己紹介をお願いします。

 高田:普段はフリーのカメラマンをやっていて、アートラボでは「かわいい子にはカメラをさせよ」という子ども向けのカメラ講座をやっています。

浅野:各務原市内で陶芸教室をやっています。それ以外にも普段から芸術活動をしていて、アートラボではかなり変わった粘土を使った講座を、大人向け、子ども向けの両方でやっています。

澤田:普段は各務原市内にある温浴施設の広報と企画の仕事をしています。アートラボでは、大人も子どもも抽象表現で自分の中にある見えないものを形にして作品として表現することをテーマに、絵の具を使った絵画教室をしています。

水野:私は日中は農業をしつつ、それ以外の時間は「孤独」や「静謐」をテーマにした作品制作をしています。アートラボでは大人向けにデッサン教室をやっています。

小野:僕は他の4人と違って講師ではなく、アートラボのプロデュースをする立場です。普段は制作活動はしていませんが、もともと大学で展示の企画やアーティストのプロデュースなどを学んでいました、アートラボでは、講師の人たちと相談して企画を進めています。

―みなさんはどのような繋がりで、アートラボを発足されたのでしょうか?

小野:学びの森を中心に様々な活動をしている「かかみがはら暮らし委員会」の代表理事である長縄尚史さんには、僕たちの活動拠点である、ここKPBができる前から、公園でアートスクールをやるという構想があったそうなんです。そこにKPBができることになって、実際にやってみようということで声を掛けていただきました。

浅野:僕はこの建物が立つ前の2019年の夏に、同じ場所でKPB建設のための社会実験に参加したのがきっかけです。その時は猛暑の中、更地だったこの場所で出張陶芸をやらせていただいたんです。そのご縁で今回もお声がけいただきました。

高田:私はいつ声かけられたんだろう…。もともと学びの森で、自分のプロジェクトとして「かわいい子にはカメラをさせよ」を何度も開催していたんです。だから自然と…。

どの教室もいわゆるアート教室ではなく、KPBならではの雰囲気や内容だと思いますが、どういったことを意識して企画されてきましたか?

小野:2020年の6月ぐらいから、月に一度ミーティングをしていました。何がやりたいとか、どういうふうに進めたいかとか。そして11月に、KPBを運営されている飛騨五木さんの施設「森のわくわくの庭」でプレイベントをやったんですよね。そのくらいから具体的に詰めていきました。団体の名前をどうしようかという時も、浅野くんが「ART LABO CHOPSTICKS」という名前を提案してくれて、そこから講座のイメージができてきました。

浅野:最初は「森のアートスクール」という名前がついていたんだよね。でも、ここにはPARK BRIDGEという名前がつくこと決まっていたのでBRIDGEの「橋」と何かかけたいなと思って。それで「箸(CHOPSTICKS)」をかけて、その“箸でアートをつまむ体験をする”という意味合いがいいんじゃないかなと。でも、結構みんなで揉めたんだよね。

小野:9割くらい「森のアートスクール」で決まりかけていたときだったからね(笑)。

浅野:こっちのほうがいいんじゃないかなって思ったんだよね。確かメールで半ば強引に…(笑)。

水野:でも、結果としてはこれで良かったと思うよ。

小野:うんうん。名前がついてから具体的なイメージが湧いてきた。飛騨五木さんにも「どこにでもあるようなことはやってほしくない」と言われていて。「この講座が終わったらこれができますよというのではなくて、講師も参加する人も本気になって実験的なこととか、体験を重視したものはやれませんか」と。その点は重視しましたね。

 ―本当に実験的な取り組みですよね…ふたを開けてみるまで不安ではなかったですか?

小野:先生たちは不安だったと思います(笑)。

浅野:僕は今でも、ちゃんと人が来るのか不安です(笑)。

水野:でも、実際やってみたら反響は感じられるよね。私はデッサンが一番日常に活きると感じるのでデッサンの講座をすることにしました。描くときに主観的になると、絵って狂ってくるんですよ。いかに客観視して見たものを正しく描けるか、自分の認識をどれだけ疑えるかというのを大切にしているので、それが学びにつながっていけばいいなと思っています。講座では参加者にそれをすごく実感してもらっているのが感じられるし、今後ももっとやりたいという声もいただいています。

浅野:僕は講座を自分の作品を作るような感覚でやっています。今もいろんなところに出張講義に行くんですけど、そういうときってやっぱりやってくれる方のことを意識して、ちゃんと成果物にしてわかりやすいものにしなくちゃいけないというのがあったんです。でも、今回のアートラボは本当にひらめいたことをやるという意識でやっていますね。なので、自分自身も脳がすごくいい感じに活性化して、何か捻り出すぞ!と考える時間が増えた気がしますね。

高田:私は「かわいい子にはカメラをさせよ」は4年前に始めていて、毎回カメラというのはただのアイテムだという意識でやっています。簡単なカメラ教室の後に、子どもたちが写真を撮りに行くのですが、教室で教えるのはオンオフとか、カメラを縦にしてみるとか、そんなことだけで、あとは公園に行ってエリアを選んで“写真を撮る”。その写真を撮るときの被写体を発見する力が、日常にも活きると思うんです。

浅野:僕は子どもがいるんですけど、今って昔と違って、子どもにとってもカメラがすごく身近なコンテンツになっていますよね。

―アートラボで学んだことを日常に持ち帰れるというところが、みなさん共通しているポイントですね。

小野:アートの良いところって、ちょっと目線を変えたり、考え方を変えるというところで、すごくいい部分だと思うんです。そういうのを個人的にもやりたかったし。今っていろんな情報を手に入れるのは簡単なんですけど、それが果たして自分にとって正しいか正しくないかって考えないんですよ。感じたりもしないし。それを一旦別の体験をすることで、意外と気付かなかったことに気付ける。アートラボの講座を通して、それを参加者の方に感じてもらっているのかなと。

―各務原におけるアートについては、どのように感じていますか?

小野:アートラボの講師は「制作をしているアーティストであること」と「各務原市在住」と決めています。講師も僕も、美術系の学校に通っていた人が多いので、周りに美術系のアーティストやおもしろい人はたくさんいるんですよ。でも、外から呼んでくるのではなくて、たまたまこの近くにいるというのがおもしろかったんです。アーティストなんてあまりいないじゃないですか。これだけ小さな地域に年齢の近いアーティストがこれだけいるというのはかなり珍しくて、豊かなことだと思います。

澤田:私はどちらかというと逆の印象でした。各務原市は“アートIQ”というか、制作意識や作品を観ることに対する意識がすごく低いように感じています。以前、神戸市と香川県で活動していたんですが、どちらも小中学校の美術教育の水準が結構高かったんです。香川県にしても、四国全体にしても、田舎なんですけど、「瀬戸内国際芸術祭」が開催されて作品を見る機会が増えて、作品に触れることや作品を買うことが身近になりつつあって。それに比べると、各務原市にはまだ汚されていない土壌がある。まだまだアートを浸透させるやり方はたくさんあると思います。

浅野:たしかに、各務原市には美術館もないね。

澤田:そうそう。“這いつくばってでもいきたい”という展示があるわけではない。私は自分の制作についても講座についても、“この状態で満足しない!”というか、自分も参加してくれる方もまち全体としても、もっと高いレベルにアートIQをあげていきたい。そのためには自分がしっかりかかないといけないし、教えること一つにしても気は抜けません。

浅野:多分これからも僕らは各務原にいるじゃないですか。だから今後、アートラボで教えた人たちの人生を見ることができるというのは楽しみですよね。

小野:僕もどれだけ長い期間できるのかということは常に意識しています。ここはまだ始めて2ヶ月しかたってないですけど、これが5年、10年と続いていったときに、関わってくれた人がどう変化していくのかを見たくて。KPBは制度上、最低20年間は続いていくので、アートラボも仮に20年間続けたら、今3歳の子が23歳になるわけですよね。どれだけ継続してやれるか。参加してくれた人が年齢や経験を重ねたときに、どんな風に様子が変わるだろうと。そこは僕の中でも重視していることですね。単発で終わらせるつもりはなくて、ちゃんと根付いていくのが大事なんじゃないかと。

水野:アートがもっと身近になればいいなと思う。考え方とか、触れることとか。大人から子どもまで、毎月おもしろいジャンルでやっているというのは他にあまりないんじゃないかなと思います。

澤田:スタートしたからには責任持って。自分のレベルもあげていかないといけないし、周りのレベルもあげていきたい。東海エリアとしてアートIQを高めていくというのを目標にしたいです!

ART LABO CHOPSTICKS

2021年3月にオープンしたKAKAMIGAHARA PARK BRIDGEにて、子どもと大人に本格的なアートを体験できる講座を行っています。
講師は各務原市在住で普段から制作・発表などを行っているアーティストです。
2021年3月から6月で計7講座を行い、今後も継続的に子供と大人向けにアート講座を続けていきます。
詳細はこちらから。

[KOC NEST「a pinch of chopsticks」]
期間:2021年7月31日(土)~8月8日(日)、8月11日(水)~22日(日)
時間:10:00~17:00
場所:KAKAMIGAHARA OPEN CLASS(イオンモール各務原2階UNIQLO隣)
詳細:https://ourfavorite-kakamigahara.jp/2021/07/26/11357/

2021.07.21

WRITER PROFILE

株式会社リトルクリエイティブセンター LITTLE CREATIVE CENTER Inc.

こんにちは!株式会社リトルクリエイティブセンターです。岐阜市にあるデザイン会社で、デザイン業務や編集・出版を中心に活動しています。また、東京上野でアンテナショップ「岐阜ホール」を運営し、首都圏で岐阜を編集して情報発信しています。2020年春に各務原市と連携協定を締結。首都圏に向けてまちの魅力を一緒に発信していきます。

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