津軽弁のマスターのほっこりする人柄と絶品のハンバーガーで確実にファンを増やしているバーガーショップがある。「NON’S BURGER is heavenly」は、2016年末に名鉄各務原市役所前駅のすぐ側にオープンした。ネオンサインと外から見ても判るアメリカンな内装が目印だ。
豪快な容姿に安心する笑顔、「ノンちゃん」の愛称で親しまれる佐藤信弘さんは、もともと大の食べ歩き好き。とある有名店で食べたハンバーガーに感動しながらも「もっと良いバーガーを作りたい」と自らお店を始めてしまった。
その思い一心で食材選びからこだわり抜き、肉感のしっかりしたアメリカンビーフ100%に大きさと歯ごたえのある野菜、そして市内の老舗ベーカリーと打ち合わせを繰り返し出来上がった香りと甘みの深いオリジナルバンズなどが重なり合って、得も言われぬ旨みの詰まったハンバーガーに仕上がっている。
目の前に登場したバーガーを見て多くの人が驚きの声を上げるのはそのボリューム感。ずっしりとした重量を手に感じながら、上手にかぶりつけるだろうかと首を傾げてしまうのも幸せな悩みだ。しかし心配は要らない。店頭にある「罪の意識よさようなら」の言葉の通り夢中になってかぶりつけば、きっとぺろりと食べ終わり、満足感だけが残っているはず。ノンちゃんのバーガーは見るだけで楽しめるビジュアルながらも「おいしく食べきれるギリギリのサイズ」が考えられているとのことで、実際、女性客などがテイクアウトで購入して公園に向かって行くということも少なくないそう。
店名を冠した「ノンズバーガー」を頂点に様々なバーガーがメニューに並ぶ。「女性人気はマッシュポテトバーガー、がっつり食べたいならパティの追加で1ポンドバーガーはどう?」と、ノンちゃんが丁寧にナビゲートしてくれる。個性的な「ねぶたバーガー」もおススメメニューの1つ。ノンちゃんの故郷・青森の家庭の味つけを施した、唯一の豚肉バーガーだ。
現在の趣味を伺ってみると、即答で「子育て」との答えが返ってきた。「うちの娘やお店のお客さんのお子さんがハンバーガーを食べられる歳になるまでは、なんとか続けなきゃいけねぇな!」それがノンちゃんの目標であり、やりがいなのだそうだ。このシンプルさこそが誰からも愛される秘訣だろう。
まずは頻繁に更新されるインスタグラムをチェックしてほしい。ノンちゃんのハンバーガーや周りの人たちへの溢れる愛情が伝わってくる。「ハンバーガー屋なのにハンバーガーの写真が少なくてすみません!」と本人は恐縮しているものの、チャーミングな人柄が表れた投稿を見ただけでもノンちゃんに会いにお店に足を運びたくなってしまうのだ。