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私たちの各務原、私たちの音楽祭。OUR FAVORITE THINGSが愛され続ける理由。

FEATURE

私たちの各務原、私たちの音楽祭。OUR FAVORITE THINGSが愛され続ける理由。

私たちの各務原、私たちの音楽祭。OUR FAVORITE THINGSが愛され続ける理由。

10周年を迎える野外音楽イベント「OUR FAVORITE THINGS」の過去、現在、未来を語り合ったトークイベントが開催された。そこから見えてきたものとは?

2018.05.31

今年も開催発表とともにチケットがソールドアウトへと向かっている、各務原市主導の人気音楽イベント「OUR FAVORITE THINGS」(通称OFT)。今回、祝10周年のアニバーサリーイヤーを迎えるOFTは、おそらく全国的に見ても珍しい、行政主導とは思えない異例の内容で突き進み、若者たち〜ファミリー層までの支持を得てきた新しい時代の祭と言えるだろう。そんな「OFT2018」開催を前に、同イベントの「これまで」と「これから」を考えるトークセッションが、各務原市の暮らしPRスペース「KAKAMIGAHARA OPEN CLASS」にて開催された。

 

当日、トークイベントに登壇したのは、OFTの仕掛人で各務原市職員の廣瀬真一(写真中央) 。OFTを追いかけてきた、音楽通の「岐阜新聞」記者・舌間隆博(写真右)。レコードショップ「HMVイオンモール各務原」店長・吉田淳(写真左)の3名。トーク内容を振り返りながら、OFTがなぜこれほどまでに人気となり、音楽ファンから地元民たちにも愛される場となりえたのか?を考察してみた。

 

第一部:OFTが築いてきた輝かしい歴史を振り返る。

 

トーク前半、誰もが思う疑問点が最初の質問として飛び出した。

「村国座で開催された初回からして、『これ、本当に行政主導のイベント?!』という衝撃があったよね!」

そう語るのは、これまでずっとOFTを追いかけてきた新聞記者の舌間。

 


「今、考えても夢のようなアーティスト陣だった」と舌間。会場には、村国座で開催されていた頃からのフライヤーも。

 

OFTは初回からしてピチカート・ファイヴ小西康陽が出演したことで話題となった。「どうやってそんな大御所をブッキングしたの?」という舌間の問いに対して、「普通にメール送って、ブッキングしてますよ(笑)」と廣瀬がさらっと答えた。

 

「もともとは、村国座リニューアルのPRイベントとしてOFTは始まりました」(廣瀬)


重要有形民俗文化財「村国座」。

 

「自分が昔、名古屋でDJイベントをやっていたときに、小西さんとはご一緒した経験があって。そういうつながりもあったんですが、一番の決め手は「村国座」そのものだったんです。小西さんに演奏場所となる村国座の写真を送ったら『ここだったら是非やりたい!』と返事が来たんですよね。あのときは、すごく嬉しかったです」と廣瀬。

 


OFT開催時の「村国座」場内。多くの若者たちが集まり、とてつもない熱気に溢れていた。

 

村国座がもともと持つ磁場と吸引力、そして廣瀬のナイス・ブッキングにより、OFTは継続開催され、地元のショップや音楽ファンたちにも支えられながら、次第に発展を遂げてきた。国内音楽シーンにおける話題の若手アーティストたち(Suchmos、YOGEE NEW WAVES、never young beachなど)が続々出演し、その人気ぶりは国内人気音楽フェスのひとつとして認知されるまでに広がっていく。

 


「村国座」から大規模な自然公園「河川環境楽園」へと会場移転。

 

チケットがほぼ毎年ソールドアウトするほどの人気イベントとなったOFTは、さらに広い会場(河川環境楽園)へと移転し収容人数を拡大。そして、今年10年目の節目を迎えようとしている。

これまでのOFTを村国座時代から振り返ったトークイベント第一部に続き、第二部がスタート。

 

第二部:登壇者3名による2017ベストディスク紹介!? OFT2018出演者予想コーナーも。

 

〈2017年の個人的ベストディスク〉を事前に選出した三者が、音楽的薀蓄(うんちく)を思う存分に語る、趣味全開の第二部がスタート。

「はっきり言ってどこまでお客さんがついてきてくれているんでしょうか?」と廣瀬が心配を声に出しつつも、ここからの時間が3名とも大好きな音楽話で盛り上がり、とにかく楽しそうだったことは印象的だった。

もちろん、第二部のトークテーマはそれだけではない。実は今回のトークイベントには特典が付いていた。その特典というのは、3人が挙げた2017年ベストディスクをヒントに「OFT2018」の出演者予想をし、見事的中した方にはOFT2018当日に特典が与えられる、というもの。第二部は、OFTの未来を予想する「OFTのこれから」編というわけだ。

当日、観覧者たちにはアンケート用紙が配られ、そこにそれぞれ出演者予想を記入して提出した。

 


こちらは舌間記者の予想。片想い、mei ehara、VIDEO TAPE MUSIC、ペトロールズ、トクマルシューゴ、YOUR SONG IS GOOD、テニスコーツなど。「個人的に出てほしいアーティストを列記した」と嬉しそうに語る。

 

このトークイベントの後、OFT2018の出演者発表がなされた。今年の出演者一覧は以下の通り。

(トークイベント当日は5組すべて正解!の方のノベルティをプレゼントということでしたが、3組以上の正解の方に変更!ズバリ3組以上予想が的中した方はOFT当日、アンケート票を持って行こう!

 

結局、OFTは他のフェスと何が違う?なぜ愛される?

トークイベントの中で「OFTと他のフェスの違いについて」を舌間が廣瀬に問うシーンがあった。その場でははっきりと答えが出なかったものの、その答えは既にトーク内容の中にあったように思える。OFTの立ち上げから現在までブッキングを担当してきた廣瀬をはじめとして、彼に共感する仲間たちの音楽愛の強さこそが、このイベントの大きな原動力となっているのだ。彼らの純粋な音楽愛が結実したOFTは、10年の歳月を経て、各務原市が取り組むシティプロモーションにおける大きな柱となっている。

OFTの「これまで」を振り返り、「これから」を考える今回のトークイベントを通じて、奇跡にも近い素晴らしいイベントであることに改めて気付かされた。

 

 

「HMVイオンモール各務原」は店内にOFTコーナーを設置し、全力で盛り上げていきたい。(吉田)

二人のトークに圧倒され気味で、あまり発言のなかった「HMVイオンモール各務原」店長・吉田淳は「OFT2018当日もHMVはブース出店しますし、OFTコーナーを店内に設置して開催までの間、盛り上げていきたいと思っています。こういうイベントが地元にあることは素晴らしいこと」とまとめた。

インディーフェスが国内に増え続け、フェスブームが巻き起こり〈フェス産業〉全盛の昨今。今年もソールドアウト目前のOFTは、〈商業フェス〉の匂いを感じさせない地元の〈祭〉としてのアイデンティティがある。その昔、農村歌舞伎の舞台として使われていた「村国座」を現代的な方法で利活用したOFTは、この地域に新たな歴史を連ねてきたと言っても過言ではないだろう。この祭がこれからも人々に愛されながらこのまちに残っていくことを想像すると、とても明るい未来が見えてくる。

 

OUR FAVORITE THINGS 2018

開催日:2018年7月8日(日)
会場:河川環境楽園(岐阜県各務原市川島笠田町1564-1)
出演アーティスト:YOUR SONG IS GOOD、Yogee New Waves、CHAI、ミツメ、Tempalay、MONO NO AWARE、呂布カルマ、ORLAND、deadbundy
問い合わせ:OUR FAVORITE THINGS 実行委員会事務局(各務原市観光交流課内)TEL:058-383-9925

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2018.05.31

WRITER PROFILE

武部 敬俊LIVERARY

名古屋を拠点に、ローカル/カルチャートピックスを日々発信/提案しているウェブマガジン「LIVERARY」編集部の武部です。岐阜県各務原市の魅力を市民協働で発信していくサイト「OUR FAVORITE KAKAMIGAHARA」をお手伝いしています。市民ライターの方々と楽しみながら記事を制作していきたいと思っています。どうぞよろしくです。

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