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季節をうる。

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季節をうる。

油屋

アブラヤ

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2019.02.11

おがせ街道沿いにある、油屋は、豊富な知識と品揃えで有名なお店だ。

「今の油屋を知っている方は、ずっとお酒を売ってきたと思われるかもしれません。でもうちは、これまで様々な品物を扱ってきました。お酒の前は、油や塩、たばこも売っていましたよ。今後も、その時代に合わせて商品を扱っていくスタンスは変わらないと思います。」と店主の足立弘道さんは語る。

油屋の始まりは、明治に遡るという。これまでお店は、変化する時代の中で、人々が必要としているものを見極め、扱ってきた。だからこそ、彼らは商品を通した日常にまで目を向ける。

「うちの店は、お酒を置いているんだけど、扱っているのは“四季”なんです。今は技術が進歩して、時期に関係なく生産されるものが増えました。けれども、季節が移り、気候が変化するにつれ、お客さんが求めるものは、確かに変わっています。例えば、冬は鍋や煮物など、うまみのある料理が増えますよね。すると、味に幅があり、比較的度数の高いお酒が好まれる。やがて春がきて、暖かくなると、今度は甘いものが好まれます。こんな風に、季節とともにお客さんの好みも、実は徐々に変化しているんです。うちの店にきてくださった方には、そんな四季の移り変わりを確認してもらい、時々の季節感を楽しんでほしい。だから私たちは、酒蔵や銘柄だけでなく、季節やお客さんとの会話の中からお酒を提案します。」

油屋の表には、「楽しむための酒をうる店」と掲げられた看板がある。一方的に「売(う)る」のではなく、来た人も楽しみを「得(う)る」こと。それは、季節や人との交わりの中で、その時に最もよいものを提供するという足立さんの意思が込められている。

ところで、私たちが季節を感じるのはいつだろうか。寒くて、布団から出られないとき。帰り道、まだ空が明るいことに気づくとき。そう、それは、日常のふとしたときだ。そんなときは、油屋を訪ねてみるといいかもしれない。

きっと、今、この季節にしか味わえないものと出会えるはずだ。

油屋

DATA

油屋 アブラヤ

岐阜県各務原市各務西町1-222
定休日:木曜日・第3水曜日

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2019.02.11

WRITER PROFILE

長谷川 新HASEGAWA ARATA

各務原で育ち、一時外に出て、現在は市内ではたらいています。各務原にはちょっと行ってみたくなる場所が意外にたくさんあります。ここで紹介された記事が、見てくださったひとのお気に入りの場所やモノになればいいなと思います。

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