各務原台地の東端、鵜沼羽場町の国道21号沿いにある坊の塚古墳。車窓から見ると丘に見えるが、地図上や上空から見ると、「教科書で見た鍵穴の形だ!」と思わず見入ってしまうほど、立派な前方後円墳だ。
坊の塚古墳は、墳長120mの前方後円墳で市内最大、県下2番目、東海3県で6番目の大きさ。2015年から2021年にかけて、6度の発掘調査が行われた。それにより正確な形状や規模が明らかとなり、美濃地域におけるヤマト王権の政策を知るうえで重要な学術的価値を持つことが判明した。
古墳は、要衝や暮らしやすい地域に作られることが多いという。「生活に必要な水を確保しやすい」、「物資の輸送がしやすい、川や道などの交通路の近く」、「災害に強い」など。これらは坊の塚古墳がある鵜沼地域にも当てはまる。
ここに眠るのが、どんな人物かは分かっていないが、発掘調査などから、当時も多くの人々がこの地域で生活し、農業や交易が行われていたことが分かっている。
坊の塚古墳の周りには、家が立ち並び、南に広がった農地の先には、変わらず木曽川が流れている。川を渡る船は鉄道や車に代わり、岐阜や名古屋へのアクセスが良好だ。都市と自然が調和するまち各務原。1600年以上前、先人たちに見出されたこの地域は、人々の暮らしや社会が変化した今もなお、暮らしやすいまちとして続いている。
この歴史に気が付くと、普段の暮らしもちょっと特別に感じられる。
坊の塚古墳
坊の塚古墳 ボウノツカコフン
各務原市鵜沼羽場町5-26
OFK編集部OFK編集部
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