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猟師として生きる。

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猟師として生きる。

猟師

青山 まゆアオヤマ マユ

2023.05.19

青山まゆさんは各務原の猟友会に所属する猟師さん。第1種銃猟免許、わな猟免許を持ち、猟が解禁される冬季になると獲物を求めて山に入る。勉強不足でお恥ずかしいが、私は猟師って「なろう!」と思ってなれるものじゃなく、なんとなく一子相伝的な職業なのかと思っていた。ググってみたところ、結構カジュアルに目指すことができるのに驚く。

青山さんが猟師になることを志したのは2008年頃。出産のため滋賀にある実家に帰省していた時、獣害に悩まされていた家族を助けたいと思ったこと、たまたま読んだ新聞記事に猟師が取り上げられていたことがきっかけ。一念発起した青山さんは早速各種の手続きを進めて免許も取得、猟師のキャリアをスタートさせる。はじめは狩猟シーズンになると滋賀に長期滞在して猟を行っていたが、お子さんが小学校にあがるタイミングで猟場を各務原に変更。現在ではここ各務原を本拠地として猟師ライフを楽しんでいる。「各務原はまちに近い割りに自然が多い」と青山さん。そうそう、各務原のイノシシは美味しいことで有名でわざわざ遠方から訪れる猟師も多いんだとか。雑木林が多く、好物のドングリが豊富なことで美味しいイノシシが育つのだと言う。

大物猟はその手法により銃猟、わな猟に大別される。青山さんはどちらも嗜むが、わな猟がお好きなんだそう。銃での猟は獲物と遭遇するかどうか、ある意味、運が関係する要素も多い。一方わな猟は、自身の経験則、技術をフル活用する必要がある。獲物がここを通るんじゃないか?という読み、改良を加えたわな、わなのカモフラージュの仕方。猟師としての力量が試されるだけに、仕掛けた翌日に獲物がかかっていた時の喜びは格別なんだそう。

また、青山さんが猟師としてのキャリアを積む中、ベテラン猟師から実力を認められることも歓びの1つとなっている。郡上で巻き狩り(※注1)をしたときの話。逃げ込んでくるシカを仕留める担当になった青山さんに、そのポイント等について先輩猟師からは特段指示がなかったんだそう。これは現場の状況、経験則から獲物が逃げ込んでくるであろう場所を割り出し、仕留めるための待機ポジションも自分で考えられると判断された証拠だ。猟師としての成長を実感した瞬間だったんだとか。

現在、各務原の猟友会には40名ほどが所属しているが、半分は青山さんが入会した後に加入した人たち。猟友会では理事も務めるなど青山さんはすっかり中堅ポジション。自身の狩猟を楽しみつつ、今後はキャリアの浅い猟師に 少しずつ技術やマナーを伝えていきたいと話す。実際、自身が主導してわな・獲物の解体に関する講習会を実施し後進の育成にも取り組んでいる。

取材を通して印象的だったのは、興味をもったことに貪欲に取り組む姿勢、行動力。私が知らなかった猟師という世界を垣間見れたことは面白かった。だが、何より青山さんの人間としての魅力に終始圧倒された1時間強であった。青山さんは時折鹿の角を使った工作のワークショップ等を開催しているので、機会があれば参加して青山さんの魅力に触れてみてほしい。

(※注1)巻き狩りとは、 猟銃を構えた仲間の猟師が待機するポイントまで、犬や人が獲物を追いたてる猟の方法

2023.05.19

WRITER PROFILE

南村 高志MINAMIMURA TAKASHI

1979年生まれ。会社員、2児の父です。音楽好きで週末の夜は柳ケ瀬界隈のライブハウスに出没します。市民ライターへの応募はOFTにタダで入れるのでは?との不純な動機からでしたが、まじめに各務原市のヒト・モノ・コトを発信していきます。

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