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福田さんの「そば茶寮」。

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福田さんの「そば茶寮」。

そば茶寮 福田

ソバサリョウ フクダ

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2023.12.01

晴れ渡る青い空、流れていく白い雲とのコントラストがとても鮮やかだった。今回の取材先にお邪魔した8月初旬の某日は、道中冷房をかけていても車内が冷え切らない、そんな暑い夏の日。辿り着いたのは、権現山のみずみずしい緑に抱かれる様に佇む「そば茶寮福田」。古民家風の建屋に風情を感じる。聞けば、老舗旅館の離れを移設した由緒ある建物なんだそう。

玄関を入り店内へ進む。左に伸びる廊下を抜けると、襖を仕切りに2人掛け、4人掛けのテーブル席が並ぶ。縁側に大きくとられた窓からは日本庭園。お寺や神社にあるようなそれは丁寧に手入れされており、テーブルに着き、窓から外を眺めるだけで何となく心が落ち着く。

メニュー表を開いてみる。散々迷った後に、穴子天丼とそばの定食、鴨南蛮そば、十割そばと二八そばの両方が味わえる定食をオーダー。鴨南蛮には鮮やかな赤をたたえたトマトが添えられており、目にもおいしく食欲がそそられる。穴子の天丼はボリュームたっぷり。そして、若干の歯ごたえとともに風味を強く感じる二八に対し、十割そばはやや柔らかく上品な味に感じた。

「毎日変わる温度や湿度。それを見極めてそばを打つ。熱によってそばの味が損なわれるため、夏にはエアコンをかけて部屋自体も冷やしておく。」

細部まで行き渡る工夫を語ったのは、店主の福田峻也さん。実は2023年5月に師匠からこの店を引継いだばかりだ。調理を学んでいた高校時代にアルバイトとしてこのお店で働きはじめた福田さん、師匠である笠井氏が2店舗目を出店した頃からは自身が中心となってお店を切り盛りするように。師匠に相談されるまで、まさか自分が店を継ぐなんて思ってもみなかったんだそう。自信なんてないし、師匠が創り上げてきた味、信用を落とすわけにはいかないと言う恐怖心もあった。お店の段取りがうまくいかず悪戦苦闘する毎日・・・。でも試行錯誤を繰り返す中、経験とともに徐々に自信も積み上がり、今では自分がほれ込んだ師匠のそば、出汁の味を守っていかないと!と言う責任をも感じていると言う。筆者からみると1995年生まれの福田さんはまだまだ若いあんちゃんといった印象であったが、店の行く末について語るその表情はとてもたくましく勇敢で、おじさんは少し眩しく感じました笑

この店を今より盛り立てることが師匠への恩返しになるかなと福田さん。師匠のテイストを大事にしつつ、将来的には広間を改装してオープンキッチンを作るなど、自分の色も出していきたいと言う福田さん。もっと若い人たちにもきてほしい!と夢は膨らむ。福田さんの「そば茶寮」、皆さんも是非一度訪れてみてほしい。

そば茶寮 福田

DATA

そば茶寮 福田 ソバサリョウ フクダ

各務原市蘇原飛鳥町3-47
電話番号 058-380-0220
営業時間 11:00~15:00(LO 14:30)
     17:00~20:00(LO 19:30)
定休日  月曜日、第3火曜日

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2023.12.01

WRITER PROFILE

南村 高志MINAMIMURA TAKASHI

1979年生まれ。会社員、2児の父です。音楽好きで週末の夜は柳ケ瀬界隈のライブハウスに出没します。市民ライターへの応募はOFTにタダで入れるのでは?との不純な動機からでしたが、まじめに各務原市のヒト・モノ・コトを発信していきます。

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