不動山や木曽川に近く自然に囲まれた静かなところにある「洋菓子工房エミル」。お菓子の甘い香りと共にいつも笑顔で迎えてくれるのがパティシエール・金子公子さん。「エミル」という店名には「笑(え)見る」お客様の「美味しい!という笑顔が見られるように」という由来があるそうだ。金子さんは製菓専門学校を卒業後、洋菓子店で勤めたのち、2011年に実家を改装して開業。「一人でお店を切り盛りしていくことは大変なこともあるが、自分が楽しく作ったお菓子を食べて喜んでくれる人がいるからこの仕事を続けていける」とのこと。
人気商品の一つであるバームクーヘンは専用のガスオーブンで、一層一層ていねいに生地を重ねて焼かれている。ガスの炎がよく見え、火加減の微調整がしやすいという理由で夜間にオーブンに付きっ切りでの作業となるそうだ。プレーンと抹茶の2種類で抹茶は風味や色が変質しにくく添加物の入っていない愛知県西尾産の高級品種を使用。普段のお菓子としてはもちろん、手土産などにもおススメだ。
人気上昇中の商品はブルーインパルス・アイシングクッキー。自分が住んでいる各務原にパティシエールとして貢献したい、航空機産業が盛んな各務原をPRしたい、という思いで製作。抜型を特注するなど少しずつ改良を重ね、機体に描かれている番号も忠実に再現している。
ブルーインパルスには全国的な知名度があるが、その機体が各務原で作られているということはほとんど知られていない。そのようなこともクッキーを通して広めていきたいそう。これをきっかけに他の飛行機の形のクッキーも作ってほしい、などという声も多い。「各務原の空を飛んでいる飛行機を色々作ってみたい」「遠方に住んでいてなかなかお店まで来られないお客様のために全国に発送できるようにしたい」と、お客様の笑顔のため、金子さんの挑戦する日々は続きそうだ。
2017年2月はチョコバームにバレンタイン用のデコレーションをした「バレンタインデコバーム」を限定で販売した。
吟味された素材で丁寧に、遊び心も添えられて作られたたくさんのお菓子たち。予約制のイラスト入りデコレーションケーキや季節ごとに旬の美味しさを取り入れたケーキもあり、金子さんの気さくな人柄とともにいつ行っても楽しませてくれる。小さなお店ながら、それが金子さんとお客様との距離を近づける、そこもエミルの魅力である。皆様にも是非ここでお気に入りの一品を見つけていただきたい。