すれ違う人のうち、何人がコンタクトレンズを着けているのだろう。見た目にはわからないが、「自社の製品が、今このときも誰かの役に立っている」。そう考えると、胸が高鳴る。

ものづくりの道を志したのは、大学生のとき。洋菓子店でのアルバイトがきっかけだった。自分の作ったケーキを買っていくお客さんの笑顔に、やりがいを感じた。大学で化学を専攻していたこともあり、自分の知識を生かせるコンタクトレンズメーカーに入社した。

所属する内製部では、レンズの原材料の供給を行っている。仕様書通りに原材料を配合し、大きなタンクに入れて攪拌する。

大切なのは、「先を見る」こと。目の中に入れて使うため、絶対にミスは許されない。効率と正確さを両立させるため、常に「仕事の先回り」を意識する。目先の仕事にとらわれず、全体を見て予定を組み、段取り良く進めていく。

「仕事の先にいる人」も忘れてはならない。攪拌するためのタンクを作る人、原材料を重合しコンタクトにする人、販売する人、最後は、それを使うお客様…。いつもにらめっこしているオーダー表の向こう側にいる人の顔を思い浮かべる。

まだまだ学ぶことはたくさんある。いつかは誰からも頼られる社員に。この仕事の先にある笑顔のために、進み続けたい。

（広報各務原　2021年1月1日号掲載）

【北牧　智也　きたまき　ともや】
入社2年目、愛知県知多郡出身の24歳。休日は、近所の銭湯へ行き仕事の疲れを癒やす。