金箔・銀箔を用いた特殊印刷「箔押(はくおし)」のほか、可食フィルム、食用純金箔の３事業を展開しているわが社。現在、箔押事業部に所属し、入社して７年間、箔押機のオペレーターを務めている。

箔押とは、加熱した金型で、ロールフィルム状の金や銀の箔を商品に転写する加工のこと。医薬品、化粧品、食品などのパッケージに装飾することで、商品に付加価値を与えることができる。

箔押には、印刷物への圧力のかかり具合を均一に修正する「ムラ取り」や、適切な温度の見極め、適切な圧力をかけるなどの高度な技術が必要だ。「箔押は奥が深くて本当に難しい」と感じている。

この業界では、不良品を完全になくすことは難しいが、限りなくゼロに近づけるために検査を頻繁に行う。ある時、全体から一部を抜き取って検査する「抜き取り検査」で見落としてしまい、不良品を出してしまった。自分の失敗に落ち込み、未熟さを痛感した。

そんな時、上司や先輩は叱責することなく、抜き取り検査で注意するポイントなどを手取り足取り教えてくれた。上司や先輩の優しさと仕事への真摯な姿勢に感動した。

「不良品は絶対に見逃さない」。心の中で呟きながら、日々、箔押機と正対している。「先輩に早く追いつき、いずれは追い越す」と心に強く決めているから。

（広報各務原　2021年3月1日号掲載）

【髙木　勇暢　たかぎ　いさのぶ】
入社7年目の25歳。学生時代は野球部に所属。休日には、ボウリングを楽しむ。ベストスコアは250。