JR蘇原駅から車で5分の場所の蘇原東島町に、Cafe Ra Hiroはある。気さくな笑顔が素敵な店主・渡邉広一さんが、2010年にはじめたイタリアンのお店だ。

ドアを開けると目に飛び込んでくるのは数え切れないほどの酒、酒、酒…。渡邉さん自身も何種類あるのか分からないくらい、さまざまな種類のお酒が数多く並んでいる。これらは店内で料理と一緒に楽しめるだけでなく、販売も行っている。8年間バーテンダーという厳しい世界で修業を積まれただけあって、渡邉さんの知識はかなり豊富だ。料理や、その人の好みにあったお酒を、詳しい説明とともに勧めてもらえる。私自身、取材をしながら趣向にあった、たくさんのお酒をこだわりと一緒にいただくことができた。

余談だが、ボンゴレビアンコには日本酒が合うとのこと。是非試してみて欲しい。

さて、ここまでお酒の話しかしていないが、料理にも数々のこだわりがある。味はもちろんだが、料理を一番美味しい状態でお客様に食べてもらえるよう、仕込みは提供するギリギリまで行っている。また、お客様の様子をみて、その日、その人にあった味付けをしているというのだからただただ驚くばかりだ。さらに、季節ごとによって旬の食材を使った料理に変わるため、何度来ても飽きることなく楽しめる。

取材日は、コース料理を頼んでいた。前菜からはじまり、グラタン、冬季一押しのチーズフォンデュ、ピザ、パスタ、デザートにはガトーショコラをいただいた。中でも前菜は、写真にもあるようにどれも色鮮やかで目で楽しめる。食材も肉、魚介、野菜と様々なものを少しずつ味わうことができ、なんとも贅沢な気分になる。その後の料理もどれも美味しく、気が付くとすべて平らげてしまっていた。

取材をさせていただいた中で、特に印象的だった言葉、「プロでありたいので、プロでいたい。」現状に満足することなく、常に上を目指し、細部までこだわっているからこそ、つい時間を忘れてしまうような心地よい空間が生まれるのだろう。味だけではなく、空間も含め、すべてを味わい、楽しんでいただきたい。そんなCafe Ra Hiroに是非一度足を運んでみて欲しい。

きっと帰るころにはまた来よう、と思うに違いない。