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ぶりぶりジューシーなとん焼き。ご来店はお早めに。

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ぶりぶりジューシーなとん焼き。ご来店はお早めに。

つたや

TSUTAYA

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2017.07.14

「いらっしゃいませ。お待たせしました。」引き戸が開くと同時に待ちの客たちの行列は、吸い込まれるように店内になだれ込んだ。JR「鵜沼」駅すぐ北にあるとん焼きの店「つたや」ではお馴染みの光景である。行列客の目当ては日替わり珍味。珍味とは通常のメニューとは別に用意される希少部位のことで、店頭に並ぶ部位は仕入れ状況により毎日変わる。もともと用意される量自体が少なく、それぞれ本数に限りがあることから、開店からあっという間に完売してしまうそうだ。

焼き場を取り囲む様に設けられたコの字型カウンター。入店した客は誰に誘導される訳でもなく、入り口から向かって左端のカウンター席から順に腰かけていく。それもそのはず、カウンター左側の方が目当ての珍味を食べられる可能性が高いのだ。つたやのシステムはこうだ。開店後、注文とは別に随時珍味が焼かれていく。焼きあがった珍味はカウンター左端から回され、欲しい人からとっていく。目の前で売り切れ!と言う事態を避けるためにも、カウンターの左端に近い位置をキープすることをお勧めしたい。

とん焼きとは、豚肉を主な食材とした串焼き料理のことで、焼き鳥の調理法を利用しているところが特徴。地域によっては焼きとんとも言うようだ。

珍味を含めた串焼きが約20種類、おでんが56種類。ほかには箸休めのきゅうり、トマトのみとメニューは至ってシンプル。また、串、おでんともに基本1100円とお財布にやさしい価格設定となっている。いずれの串もやや歯ごたえのある食感が小気味よく、ぐっと噛みしめるとドッと口の中に旨みが広がる。どれも本当にジューシーだ。しょうが醤油で頂く心臓、ねっとりとした食感とコクが味わえる肝、旨みがトロトロと口の中でとろけるあぶら。いずれも絶品でビールが進む。16時の開店直後はまだ眩しかった外の日差しが徐々に夕暮れに染まる頃には、ビールは熱燗へ、焼き串はおでんへと変わっていき、いつしか僕も取材のことを忘れ、すっかりいい気分になってしまった(笑)。

昭和27年創業のつたや。豚肉は関市の食肉センターから直接仕入れている。長年、通っていることで新鮮な豚肉、珍しい部位が調達できるそうだ。また、ボイルが必要な部位以外はその日のうちに串打ちされ店頭で提供される。これがジューシーさの秘訣であろう。

つたやと言う屋号は創業者の奥さんの名前がつたえさんであったことから名付けられた。今回、話を聞いた五島一夫さんは三代目。一夫さんは幼い頃から創業者であるおじいちゃんが焼き場に立つ後ろ姿を見てきており、家業を継ぐことは自然の流れであったと言う。取材でお邪魔した際、店内には2代目で現在の店主である五島昭和さん、一夫さんの息子さんが働く姿も窺えた。何代にもわたって引き継がれてきたつたやの味は、これからも脈々と受け継がれていく。

つたや

DATA

つたや TSUTAYA

岐阜県各務原市鵜沼山崎町3-146-2
営業時間:16:00~21:00
定休日:日曜日・祝日
TEL:058-384-3224

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2017.07.14

WRITER PROFILE

南村 高志MINAMIMURA TAKASHI

1979年生まれ。会社員、2児の父です。音楽好きで週末の夜は柳ケ瀬界隈のライブハウスに出没します。市民ライターへの応募はOFTにタダで入れるのでは?との不純な動機からでしたが、まじめに各務原市のヒト・モノ・コトを発信していきます。

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