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母娘の好きが詰まった美空間。

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母娘の好きが詰まった美空間。

Cafe Le Machaon

カフェ・ル・マシャオン

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2023.08.11

真正面に国宝犬山城を臨む場所にカフェ・ル・マシャオンはある。店主の梶田実希さんはこの地に代々住む9代目だ。かつてはここで、曾祖母様が釣具屋、その隣接する建物で、祖母様が喫茶「梶」を営んでいた。釣具屋の建物を柱だけ残してリノベーション工事を行い、18年前、お母様とともにカフェ・ル・マシャオンを開店した。昔からカフェ巡りが好きで、母はシックで落ち着いたお店、娘はアンティークで個性的なお店が好み。趣味が真逆の2人の意見は、理解あるベテラン設計士との出会いにより、母娘のイメージ通りの店となった。
飾ってある絵、小物、電灯すべてに統一感があり、母娘のセンスの良さが感じられる。

実はこの店、外から気づきにくい。お店の雰囲気を大切にしたかったので、あえて回転灯はつけなかった。そのため、開店当初は来訪客がないこともあったという。その後、屋外に回転灯を設置し、車で通る人にも営業しているかどうかをわかりやすくすることで、お店の存在が徐々に知れ渡るようになったそうだ。東海地区ならではの回転灯。その効果はすごいなと感じた。

コーヒーについては東京・池袋で学んだそう。そして、東京などから卸しているという紅茶は様々な種類がある。その日の気分で選ぶのも楽しい。おすすめを聞くのもよいかもしれない。
早速紅茶をいただく。おすすめのアールグレイ。高い場所から湯を注ぎ、茶葉を開かせる。そこに梶田さんこだわりの特濃ミルクを注ぐ。華やかでやさしい味と香りに満たされる。
スイーツはケーキ数種類とスコーン。お母様伝授のチーズケーキや幼馴染のパティシエが作るケーキが並ぶ。スコーンは思いのほか難しく、試行錯誤の連続とか。それも楽しいと梶田さんは笑う。
カップ&ソーサーも素敵だ。ブランドにこだわらず、お店に合うものを選んでいるという。

店内からはギャラリーと中庭を眺めることができる。季節の良い日は中庭でアフタヌーンティーもよさそうだ。古民家を改装したギャラリーには、この地区の古い資料がアンティークとともに展示されていて、見ていても楽しい。

犬山城を見るなら鵜沼側からだと梶田さんは言う。私もこの景色に惹かれて鵜沼に移住しているので、とても共感できる。この場所をどう活性化していくか、梶田さんなりにいろいろ構想があるようだ。その一つは、喫茶「梶」の建物の再活用。今はギャラリーとして貸し出しているこの建物をどう活用するかも目が離せない。

母娘の美意識が凝縮された空間。たまには非日常を優雅に楽しむのもよいかもしれない。

「流行るお店ではなく、隠れ家のようなお店にしたい」と梶田さんは言う。私も人には教えたくないとっておきのお店にしたいと思う。こんな記事を書いているけれども(笑)。

Cafe Le Machaon

DATA

Cafe Le Machaon カフェ・ル・マシャオン

各務原市鵜沼小伊木町2-10
営業時間:11:00~17:00
定休日:月~金曜日(2023年10月から金曜日は営業)
TEL:058-385-2529
WEB:https://cafelemachaon.com/

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2023.08.11

WRITER PROFILE

篠田 雄一朗SHINODA YUICHIRO

岐阜市生まれ、東京育ち。親の介護のため帰郷。2019年3月に岐阜市ではなく、あえてあまり知らない各務原市にJターン。各務原の良さを知り、発信していけたらと思います。

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