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世代をこえて受け継がれる思い出の味。

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世代をこえて受け継がれる思い出の味。

ボンムウ

ボンムウ

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2022.07.29

各務原の東に位置する鵜沼エリア。犬山橋からライン大橋へ続く川沿いの道は、国宝・犬山城を目の前に臨む絶景を楽しめるスポットだ。この木曽川街道沿いに半世紀近く、スパゲッティとピザの店として多くの人に愛され続ける名店ボンムウがある。

ボンムウのはじまり

創業1974年。オーナーの阿部雅彦さんは東京で飲食関連の仕事をした後、故郷である鵜沼に戻りこの店を開いた。この辺りの観光業が今ほど盛んではなかった時代、雄大な木曽川越しに見える犬山城の美しさを知ってもらいたいという思いもあった。

東京時代から縁があるシェフに料理を習い、その頃まだ珍しかったスパゲッティとピザを提供する店としてオープン。当初はなかなか理解されず、客足は思うように伸びなかったという。転機となったのは、ライバルでもある「冷凍ピザ」の流行。広くピザの存在が知られるようになり、せっかくなら手作りの本格的なものを食べたいと多くの人が店を訪れるようになった。

ボンムウの魅力

お店をはじめた頃から変わらない味と窓からの景色が、多くの人を惹きつけて止まない魅力だろう。
定番のスパゲッティは「ナポリタン」やホワイトソースベースの「イタリアン」をはじめ、どれも懐かしさが感じられる。深みのあるクリーミーで濃厚なソースが口の中に広がり、味も量も満足度が高い。

この地域ではピザ発祥の店といわれるだけに、ピザもまた味わってほしい一品。厚みのある生地にたっぷりの具とチーズが絡み合う。どっしりとしているが飽きがこない味で、何度でも食べたくなる。ほんのりとした苦みがおいしさを引き立てる自家製プリンも、デザートにおすすめ。

クラシカルな内装や東京の洗練されたサービスも、当時からうりだった。おしゃれをして、遠方から訪れる客も多かったそうだ。広々として上品な店内は年季の入った家具や装飾品に囲まれているが、掃除が行き届き心地よい。ゆったりとした雰囲気の中、くつろいだ気持ちで食事を楽しめる。

窓から見える木曽川と犬山城は息をのむほど美しく、春には桜、夏には花火と四季折々の表情を楽しめる。その風景はいつ訪れても感動するだろう。空いていれば、眺めのよい席を案内してもらえるのも嬉しい心遣いだ。夜にライトアップされた犬山城は一段とロマンチックで、恋人との特別な日にもぴったり。ぜひ事前に予約をして、素晴らしい景色を背景に思い出のひとときを満喫してほしい。

「この店で知り合って結婚しました。」と、報告に再訪するカップルもいるそうだ。50年近い歴史の中で、親子3代・4代で通う客も少なくない。かく言う私も、子どもの頃から大人になった今まで何度となく通っている。

思い出に残っていること

食事はその味もさることながら、過ごした時間や会話すべてが思い出となる。ボンムウは、訪れる人の心に深く刻まれる店であることは間違いない。オーナーの阿部さんにとっては、どうなのだろうか。

「やめたいと思ったことはない。」

そうはっきりと口にする。バブル期に行列ができ、店の前にずらっと人が並んでいる光景が一番の思い出だという。忙しくてしんどかったが、嬉しさが勝ったそうだ。しかしその後にバブルがはじけ、苦しい時代を経験することとなる。それでも、家族、知人友人、そしてお客さんに支えられ乗り越えてきた。「金銭や物じゃなくて、心に。」

このインタビュー中、印象的な話をいくつも聞かせてもらったが、やわらかな笑みをたたえながらも力強く伝えてくれたこの一言が忘れられない。

これからのボンムウ

まもなく創業50周年を迎えるボンムウの「これから」について聞いてみた。
からだが動く限りは続けたいと言う阿部さんだが、今後は徐々に息子さんへ継承していくそうだ。2代目となる息子さんには、お客さんを大切にする親しみのある店であることは引き継いでほしいと話してくれた。味を変えないこだわり、お客さんにあたたかく寄り添うスタイル。繰り返し訪れたときに感じる「懐かしさ」はそこにある。

人々や地域を見続けてきた阿部さんにとっての各務原・鵜沼への想いは「このままの景色を残してほしい」ことだという。ボンムウもまた、景色のひとつとしてこの地で歴史をつないでいってくれるだろう。

ぜひ人生に刻まれる思い出の場所として、幾度も訪ねてほしい。

ボンムウ

DATA

ボンムウ ボンムウ

各務原市鵜沼小伊木町2-136
営業時間:10:00~15:00/17:00~21:30
定休日:月曜日
TEL:058-384-4158

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2022.07.29

WRITER PROFILE

松田 ともみT.MATSUDA_OFK

生まれ育ちは木曽川を挟んだおとなりの愛知県。名古屋でインテリアに関わりながら慌ただしく過ごしている内に、もっとほっこり暮らしたいと考えるようになりました。2021年、森の近くをめざし、各務原へ!各務原の魅力をたくさん探しながら、みなさまにお届けしたいと思います。

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