旧中山道沿いにある豆大福の老舗店「本家豆大福だるま堂」。黒地に白文字のシンプルな看板が、老舗の雰囲気を醸し出している。1998年には、全国菓子大博覧会で「内閣総理大臣賞」も受賞している。
創業は1939年(昭和14年)、80年以上の歴史を持つ店舗である。意外なことに創業当時は豆大福の店ではなく、餅や赤飯を主力商品としていた。1993年ころ、現在も店主を務める3代目店主・日置茂都顕さんによって、豆大福を主力商品へシフト。内装、店名、包装デザインまですべてにわたって豆大福を店の中心に据えた。
豆大福の豆は、北海道産光黒大豆を使用、餡の小豆も北海道産である。餅は、主に県内高山産のもち米を用いており、コシが強いことが特徴だ。反面、加工が難しいため熟練の技術を要するとのこと。特に、水加減は非常に重要であり、いかに加水率を下げ、加工するかに苦心しており、餅づくりは必ず店主手ずから行っている。
取材中にドーン、ドーンと店内に振動が響き渡る。店主の妻・麻理さんに尋ねると、「2Fの作業場で餅つきの最中よ」とのこと。特別に見学させていただいた。
作業場にいたのは、店主に加えて5人ほどの職人さんたち。店主が機械を繰る様子がうかがえる。突く動作自体は機械が行っているものの、こねる、加水する工程は手作業である。出来上がった餅は垂れることなく、見た目にもコシの強さが見て取れる。その餅に職人たちが一つ一つ手作業で餡を詰めていた。
店舗では、季節の生菓子やパイなども販売しているが、やはり豆大福を主力商品として継続していきたいとのこと。多くの人に豆大福を食べてもらい、その中でも特に気に入った方に口コミで広がっていくのが理想形だ。「もっと気軽に食べて欲しい」との想いから、2008年には、店舗に併設してイートインスペース「大福茶屋」も増築。6~9月の夏季には「豆大福かき氷」も提供しており、新たな定番メニューとなりつつあるほどの人気だ。
そんな想いと歴史が詰まった豆大福をパクリと一口。柔らかくコシのある餅とちょうどいい甘さの餡、黒豆の程よい塩味が口内で絶妙なハーモニーを奏でる。
普段のオヤツ、ちょっとしたお土産、ピクニックやお花見のお供、様々なシチュエーションにだるま堂の豆大福はいかがだろうか。







